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【PLAYTECH(旧ZENN)】脅威の1000円代のプレイテックゼン!シンバルアームは問題なく使えるか?検証!

プレイテックゼンのシンバルアーム

パシャーン!

少し高めのシャーンという音をバンド演奏でも良く聞くと思うが、これは大抵はスプラッシュシンバルという類のシンバルの音になる。

スプラッシュシンバルはサイズが小さめのシンバルで、大抵は6インチから12インチくらいまでが使われている。特に8インチと10インチが人気だ。

さて、このスプラッシュシンバルを固定するために重宝されるのが、シンバルホルダーである。

今回は驚異の1000円代で買える最安シンバルアームのプレイテックゼンのDCA1000を実戦で使えるか検証してみた。

シンバルアームとは?

スプラッシュシンバルは小さめで重量も軽いので、シンバルスタンドを1本使ってセッティングすることはほぼ無い。

シンバルアームを使ってシンバルスタンドにホールドする形を取ることが一般的だ。

シンバルスタンドを木とするとシンバルホルダーは木から生えた小枝、というような感じをイメージしてもらえればと思う。

さて、このシンバルホルダーで最もよく使われているのがPEARL(パール)のCH-70というモデルだ。

これは価格帯が3,000円~4000円程度と非常に安価で使いやすいため、このシンバルホルダーを使うドラマーさんが非常に多い。

非常にリーズナブルで十分安い訳だが、これをさらに凌駕する価格のシンバルホルダーがある。

プレイテックゼンのDCA1000

プレイテックゼンのDCA1000というシンバルアーム、お値段は何と1628円。(2020年8月の価格です。)
これは激安。まさに価格崩壊と言えるレベルだ。

気になるのはその性能だろう。
いくら安くてもおもちゃレベルですぐに壊れるとか、シンバルを固定出来ないとかでは話にならない。

プレイテックゼンはサウンドハウスの自前メーカーなのだが、この商品のレビューを見ると、かなり良いレビューが目立つ。

以下、サウンドハウスのレビューから引用。

スプラッシュを増設する度に3回買いました。価格が素晴らしい。このエクステンションがある原因でシンバル増設している様なものです。
ブームの部分がT社製に比べ長くて便利。
タムホルダーに取り付けて折り返してタム上の10スプラッシュを増設するのに何の問題も有りませんでした。2本目3本目は両側のシンバルスタンドの中間に取り付けて8スプラッシュと10Chinakangを増設するのに役に立ってます。
角度決めてブーム部分のガタツキを確認しネジ締めすれば、簡単に緩んだりはしません。
たぶんあと2本お世話になりそうです。
オススメしまーーす。

 

もともとこちらの商品は、スプラッシュシンバルの増設用に購入したのですが、思ったよりブームが長く、これはもしや…と、チャイナシンバルを取り付けてみました。
良い意味で裏切られました。なんと、18インチのチャイナシンバルがサイドクラッシュのスタンドにアタッチメント出来たのです。
今までチャイナ用にダブルレッグのスタンドを持っていっていたのが馬鹿らしくなるには十分でした。
いつの間にかチャイナ増設用としてスタジオ練のお供です。もう一本買って本来のスプラッシュ増設用も用意しなければ…

 

この価格なので何かを購入するついでにカートに入れてしまう笑
今のところ5本所有していますが全て普通に現役で使用しています。万が一壊れても安いし。
これからも金物系拡張の際にはコレです。

引用元:https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/124417/

このように絶賛レビューがずらりと並び、悲観的なレビューはほとんどない。
価格を考慮すると非常に高品質と感じる人が多いようだ。

さて、これは買ってみる価値があるのでは?ということで実際にサウンドハウスで買ってみた。

ZENNのシンバルブームのレビュー

早速、注文して2日後に届いた、シンバルブーム。

プレイテックゼンのシンバルアーム
サウンドハウスさんでは2000円から送料無料なので2個買った。

3000円ちょっとでシンバルブームが2つも買えてしまうなんて、恐ろしい。
さて、早速、実物をチェックしてみると、作りは確かにしっかりしていて問題は無さそうだ。

しかし1つだけ問題点があった。

一番の問題点はシンバルキーホールの保護

シンバルスタンドは通常、シンバルのキーホール、つまりシンバルを通す穴(ホール)を傷つけないように金属部分にプラスしてプラスチックで覆うような形になっている。

これでシンバルを通す棒の部分を太くすることで、シンバルの穴が広がるようなことが無いように配慮されている訳だ。

しかし、このプレイテックゼンのシンバルアームは細い金属部分がむき出しで保護されていない。

むき出しのアーム

 

1つ気になるレビューがあったのが、その意味が分かった。

注意点としては私の場合はシンバルを乗せる部分にチューブがないために、シンバルがネジが切ってある金属に直接当たりました…
しかし太いストローを切って入れたりするなどの工夫をすれば難なく使えます\^o^/

引用元:https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/124417/

購入するまではこのレビューの意味が分からなかったのだが、シンバルを保護するチューブやプラスチックが新品の時点で元々ついてないという意味だったのだ。

この値段なので、致し方無い部分もあるのかもしれないが、このままシンバルをセットすればキーホールにダメージが出てしまうこと必須なので対策が必要だ。

TAMAのシンバルボトムで対応

上記のレビューの方はストローを切ってチューブ変わりにしたようだが、ストローでは若干心もとないかなと思い、シンバルボトムを購入した。

シンバルボトム

 

TAMAのCB8P。2個入り。

パーツの値段
焦ったのはシンバルボトムの穴とZENNの金属部分の大きさがほぼ同じなのか、奥まで入らなかったことだ。

これは失敗したかなと思ったのだが、ボトム側ではなくトップ側(突起側)から入れてみたら結構すんなり入っていく。

トップ側から入るならボトム側からも入るはずだ!ということで、頑張って力を入れて押してみると少しずつ入っていくではないか。

何とか最後まで入れることが出来て無事にセット完了した。

セット完了

2つZENNのシンバルアームを買って、両方ともにこのTAMAのシンバルボトムをセットすることが出来たのでかなりの確率でセット出来るものと思う。

個体差によっては入らない場合も稀にあるかもしれないが、その場合にはシンバルボトムの穴を少し削って広げれば問題なく入るであろう。

さて、このシンバルボトムの上にシンバルアームについていたシンバルフェルトを置けばOKだ。

プレイテックゼンのシンバルアーム

これでようやく安心して使える普通のシンバルアームになった。

スタジオで使用してみた感想

それでは早速、スタジオでセットして使ってみる。

かなり作りはしっかりしていて、シンバルスタンドにホールドする側は全く問題ない。がっちりホールドしてくれている。

ただ、正直、セッティングするまでは少し手間である。やはりPearlやTAMAのシンバルアームには劣るのは間違いない。

そして、反対側のシンバルブームの角度と長さを調整する部分だが、若干、心もとない感じではある。
スプラッシュシンバルを固定することは全く問題ないけれど、18インチのチャイナシンバルを固定するのは少し厳しいと思う。

かなり根本を強くホールドしないとシンバルの角度が変わってしまう感じだ。

かなり強くホールドすれば一応は使用が可能だが、チャイナシンバルを強打したら角度が変わってしまう可能性はあるし、何よりこれだけ毎回キツめにネジを締めないといけないということはネジがなめてしまう(へたってしまう)時期もかなり早くなると予想される。

使用頻度にもよるがチャイナシンバルなどの大きなシンバルをホールドしていたら長くはもたないかなという感じだ。

チャイナシンバルの場合にはこのシンバルブームではセッティング出来る位置も限られてしまうし、やはりチャイナシンバルはシンバルスタンド1本使ってセットするべきだな、という結論に達した。

スプラッシュシンバルの固定には全く問題ないし、そもそも大きめのシンバルをセットするようには設計されていないので、特に不満はない。

プレイテックゼンのDCA1000のレビューまとめ

正直、価格を考慮すれば非常にお買い得である。ただし、やはりセッティングのしやすさは他ドラムメーカーに軍配が上がる。

もしも、家のドラムセット用にシンバルアタッチメントを探しているという場合には一度セッティングしてしまえばOKなので、このプレイテックゼンのDCA1000は非常にお勧めである。

しかし、スタジオで使う場合には毎回付け外しをしなければいけない。このDCA1000はセッティングに若干の難があるので、私はTAMA ( タマ ) / MCA53をメインで使っている。

こちらのMCA53の方が確実にセッティングがしやすいので、自然とプレイテックゼンのDCA1000は使わなくなってしまったのだ。

価格を考慮すれば信じられないくらい高品質でお買い得なシンバルブームなので、スプラッシュシンバルを導入しようと考えているドラマーさんでとにかく節約したい、もしくは家のドラムセット用にシンバルアタッチメントを探しているという方は買っておいて損は無いと思う。

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